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iPhone/iPadをもっと大きな画面で、というニーズは高い。実際、テレビの大画面をiOSデバイスから利用できれば、ビジネス用途であればプレゼンテーション、ホビー用途であればアクションゲームと、大いに役立つに違いない。
iOS 5で追加された「AirPlayミラーリング」は、液晶画面に表示されたままのイメージをApple TVにワイヤレス転送する。ホーム画面やアプリの画面が、最高720p(1280×720ピクセル)の解像度を持つApple TVに送信され、HDMIで接続された液晶/プラズマテレビの大画面にリアルタイム表示されるのだ。
ただし、AirPlayミラーリングに対応する機種は、本稿執筆時点でiPad 2とiPhone 4Sのみ。Apple TVのファームウェアも、同じくiOS 5をベースとするv4.4以降にアップデートする必要がある。
AirPlayミラーリングを有効にするには、ホームボタンをダブルクリックしてタスクバーを表示し、右方向へ2回フリックしてボリュームスライダー右横に現れるAirPlayボタンをタップする。そしてAirPlay設定画面でApple TVの「ミラーリング」スイッチをオンにすれば、以降iPhone 4S/iPad 2の画面が(Apple TVに接続された)テレビに映るしくみだ。AirPlayミラーリングが有効かどうかは、ホーム画面上のステータスバーが青く明滅することで判断できる。
AirPlayミラーリングの基本的な機能は、iPhone 4S/iPad 2の画面そのままをApple TV経由でテレビに表示すること。画面はデバイスを持つ方向に自動追従するので、iPhone 4Sを垂直(縦960ピクセル)に持てば720ピクセルに収まるよう縮小表示され、水平(縦640ピクセル)に持てばそのままの解像度で表示される。つまり、垂直に持った場合はテレビに大きな余白が生じてしまうため、水平表示に対応したアプリは、水平に持ったほうがテレビ画面を有効に利用できる。
特定のアプリのみ利用できる機能ではなく、基本的にはiPhone 4S/iPad 2上に表示されるすべての内容が転送されるが、元々AirPlayに対応するアプリは動作内容が異なる。
たとえば、アプリ『YouTube』で動画の再生を開始すると、iOSデバイスの解像度に準じた画面サイズがフルスクリーンに切り替わる。『写真』も同様に、カメラロール上のイメージを余白なしに表示できる。『ミュージック』の場合は、出力先としてApple TVを選んだとしても、音声出力に切り替わったと判断され、AirPlayミラーリングは終了する。
AirPlayミラーリングは、一部の例外を除き、iOSデバイス上で直接操作した場合と同じ画面をテレビに出力する。その一例が前述した『YouTube』や『写真』など元々AirPlayに対応したアプリで、残る例が「AirPlayミラーリング対応アプリ」だ。
AirPlayミラーリング対応アプリは、iOS 5のリリース後に公開され始めたため、12月現在数は少ない。しかし、実際に利用してみると、特にゲームにとっては強力な支援機能だということが実感できるはずだ。
人気のマルチプレイヤー対応カーレースアプリ『Real Racing 2』(iPad 2向けには『Real Racing 2 HD』)を例に、AirPlayミラーリング対応アプリの動作内容を説明してみよう。
まず、AirPlayミラーリング有効時にアプリを起動すると、無効時にはiPhone 4Sに表示されるはずのオープニングムービーがテレビに表示される(起動後に有効化しても同様)。iPhone 4S側にはコースの選択やクルマの購入といった画面が表示され、ゲーム画面と効果音はテレビ側に移行する。Apple TVの持つ720pという解像度がフルに利用され、余白を生じないところもポイントだ。
レースが始まると、iPhone 4Sはコースマップビューア兼コントローラと化す。内蔵の加速度センサーにより、本体を傾ければクルマのハンドルとして機能し、画面をタップすればアクセル/ブレーキとなる。AirPlayミラーリング以前にはなかった、新しいゲームアプリのあり方といえる。
肝心の表示速度だが、ワイヤレスであることを感じさせないほど、リアルタイムに近いレスポンスでクルマを操縦できる。ただし、問題がネットワーク環境にあるのかアプリ側にあるのかは不明だが、一瞬画面がストールしてしまう現象が時折発生した。まったく新しいタイプのゲームが登場する可能性を秘めているだけに、今後はそのような違和感を感じさせない体制づくりが急務だろう。