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イベント取材レポート

スマートデバイスが変えるビジネスのミライとは? - 「マイスマ2011」セミナー

笠井美史乃 2011/08/05

7月29日、マイコミジャーナルが開催したイベント「マイコミスマートフォンアワード2011」において、ビジネス向けのスマートデバイスアプリ開発および運用支援を行うジェナの代表の手塚康夫氏によるセミナー「スマートデバイスが変えるビジネスのミライ」が行われた。その模様をレポートする。

ビジネスではiOSが9割、Androidは「まだ様子見」

手塚氏は始めに現在のスマートフォン市場及びビジネス需要における傾向をまとめた。

現状、新規販売台数ではスマートフォンの比率がフィーチャーフォンを上回り、2015年には契約台数ベースでスマートフォンが過半数を占める見込みとなっている。一般向けの販売台数では今年AndroidがiOSを上回ったが、ビジネス需要では9:1でiOSデバイスが多く、同社の事例ではiPad7割、iPhone2割、Android1割程度だという。

ビジネスでは圧倒的にiOSが強く、Androidは「様子見の企業が多い」(手塚氏・以下同)状況だ。一方で、アプリの市場ではApp Storeの累計ダウンロード数が約150億件に上っているのに対し、Androidマーケットは現状で50億件程度にとどまる。

だが、新規アプリの登録数はAppStoreが約700件/日であるのに対し、Androidマーケットは約1000件/日と追い上げており、クォリティ等の課題はありつつも、「Androidの市場は発展途上にあり、成長は未知数」とそのポテンシャルを評価した。

2012から15年がリプレースの過渡期

アプリ開発は早期からのイメージ共有が重要

次に法人向けスマートデバイスのアプリ開発について、成功/失敗の事例から読み取った3つのポイントを挙げた。

まず企画段階では「シンプルな機能要件」を設定することが重要だと指摘する。パソコンと似たことができるという認識で多くの機能を盛り込むことを希望されるケースがあるが、「5つの機能があるなら1つの大きなアプリにせず、5つに分けて作った方が成功する可能性が高い」。開発費は2〜3割増し程度で収まる場合が多く、メリットのほうが大きいという。

また、アプリ開発のポイントについて次のように見解を示した。企画段階からデザイナーが入ってカンプを起こし、イメージを共有する。次に設計については、直感的なマルチタッチのインタフェースを重視し、UI設計とシステム設計は別々に行う。開発段階ではなるべく早期にモックアップを作り、レスポンスや動きの自然さなどを実際に確認しながら進めていくことで、後工程に入ってからの認識の乖離を防ぐ。スマートデバイスのOSは頻繁にアップデートが行われているため、開発段階から運用時の対応を視野に入れておくことが必要となる。

事例から見た成功するアプリ開発のポイント

同社のアプリ開発プラットフォーム「seap(シープ)」。スマートデバイス用アプリをブラウザ上で作り、配信することができる。現在ベータ版ユーザーの募集中で、10月のベータオープン、12月の正式リリースを目指している

これまでのビジネス向けアプリ開発はほとんどがiOS向けのみだったが、最近ではAndroidとの両対応を求められるケースが増え、今後は一層マルチデバイス対応が求められる傾向が予想されるという。

開発面ではHTML5、CSS3、JavaScriptといった「ハイブリッド」形式で行う方向へと流れ、開発形態については現在の受託開発からテンプレート化・オフショア開発化が進み、汎用化されたソリューションに向かっていく可能性を示した。

スマートデバイス運用のポイントとは

スマートデバイスの活用というとアプリ開発にフォーカスされがちだが、社内運用も非常に重要な要素だ。セットアップやアップデートなど、運用フローの各フェーズにおいて、どの項目をどの部門が担うのか、リテラシーや運用コストを鑑みて割り振っていくことが必要となっている。

具体的な施策のポイントは「セキュリティ」「機能制限」「共通設定」「デバイス管理」の4点。セキュリティではパスコードの桁数を増やしたり、強制的に変更するなどのセキュリティをかける。指定回数以上間違えると初期化されるという設定も用いられる。機能制限では、店舗設置などの際に、YouTubeやサファリを画面から消して使えないようにし、意図しない動作を防止する。さらに、Wi-Fiやメールサーバなどの共通設定をあらかじめ行っておくことで、管理者の運用・教育負荷を軽減することも必要となる。

また、こうした管理をMDM(モバイルデバイスマネジメント)システムで行うこともトレンドとなっているという。MDMでは設定ファイルの配布やアプリの管理、紛失時のデータの消去などを遠隔操作で行うことが可能だ。このように、運用の現場においては「いかに工数をかけずにスマートに管理するかということが求められていると感じる」と述べた。

同社ではセットアップやヘルプデスク等の運用・運用支援も行っている

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