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本体・周辺機器使用レポート

手書きメモとiPhoneの連携──デジタルペン『MVPen EN301i』を試す!

笠井美史乃 2011/01/31

「MVPen」(MVPenテクノロジーズ)という製品がある。手書きメモをそのままデジタル化できるペンツールだ。ライフハックが好きな人であれば、MVPenを使った"メモ運用"をシミュレートしたことがあるのではないだろうか。そんなライフハッカーたちを刺激するデジタルメモツールの新製品『MVPen EN301i』は、iPhone/iPadとの連携を可能にしている。試用する機会を得たので、使用感についてiPhoneとの連携を含めてレポートしよう。

「MVPen」とはどんな製品?

ドキュメント作成からアドレス帳・スケジュール・ToDoリストなど、ビジネスに関わる情報管理がほとんどデジタル化された環境にあっても、メモだけはどうしても紙とペンから離せない、という人はかなり多いようだ。しかしそんな手書き派も、バラバラのページに書いたメモを一ヵ所に集められたり、時系列でメモ内容を検索できれば便利だと思ったことはあるだろう。それを実現すべく、どんなメモでもデータ化して取り込めるようにしたのが「MVPen(エム・ブイ・ペン)」だ。

iPhone/iPadにも対応するデジタルペン『MVPen EN301i

ケーブルも収納できる専用ケース付き

製品の基本構成は、専用デジタルペン(要ボタン電池SR41×2個)と、紙面を読み取るクリップ型ユニット。ユニットを取り付けたノートに専用デジタルペンで記述すると、その内容をデータとしてPCやiPhoneなどに読み込むことができる。読み取れる範囲はA4サイズまでだ。

ユニットはクリップのように紙の上部にセット。A4サイズ以内ならどんな紙でもOK。記述する際は、ユニットとデジタルペンの間を遮ったり、ペン先を覆うように持ったりしないことが大事

ペン型の入力デバイスといえばペンタブレットがあるが、これは専用のタブレットの上でないと動作しないのに対し、MVPenはどんな紙に書いても取り込める。デジタルペンは通常のボールペンとして使える仕様で、これで普通にメモをしていくと、自動的にイメージとして記録される仕組みになっているのだ。手書きにこだわる人も、これならデジタル化へのハードルは低いだろう。

iPhone/iPad対応で、どこでも作成&共有

さて、『MVPen EN301i』の目玉機能であるiPhoneとの連携を見ていこう。

まずは準備から……と言っても実に簡単。読み取りユニットとiPhoneを専用ケーブルで接続し、App Storeから無料で入手できるアプリ「iPenNote」を起動すればよい。

iPhoneにリアルタイムにメモを読み込む場合の構成。ちなみにアプリのインタフェースが横位置なので、ノートも横向きにセットすると使いやすい

あとはデジタルペンを使ってノートなどにメモ書きをするだけ。デジタルペンが筆記を感知すると(ペン先が押し込まれるとスイッチが入り通電状態に)、ペン先から発信される赤外線と超音波をユニットが読み取り、筆跡を記録、iPenNote上に手書きメモがリアルタイムに取り込まれていく。ある程度書いたら、アプリ側の保存ボタンをタッチすれば、メモ内容がカメラロールに保存される。直接メールを起動してメモ内容を送るという使い方もOKだ。描画される線の太さや色などはiPenNote上で簡単に変更できるようになっている。

メモをリアルタイムにiPhone(iPenNote)へ転送している例。読み取り範囲がA4サイズに対し、iPhoneの画面サイズは小さいので、表示されるメモも小さく見えるのは仕方なし

iPadと組み合わせた例。iPenNoteはiPad互換(対応版もリリース予定)

iPhoneで取り込んだメモ

iPenNoteの画面。線の太さや色はアプリ側で変更する。背景はクリーム色、黒板、方眼紙など数種類から選べる

メモをあとからiPhoneに取り込むことも

iPhoneを持っていない状態でも、ひとまずユニットとデジタルペンの組み合わせでメモをとり、あとからユニットをiPhoneに接続してメモを取り込むという方法もある。この場合、ユニット側の電源ボタンを押すことで、その時点のメモを1枚として保存できる。ユニット単体でA4サイズ50枚以上記録が可能だ。

iPhoneがなくてもメモは記録できる

ユニットとMVPenの組み合わせでメモを書き、あとからiPhoneに取り込むという使い方もできる

フリーハンドで絵や文字を書くアプリなら他にも様々なものが公開されているが、指で細かい文字は書きづらいし、とくにiPhoneであれば名刺サイズくらいの描画エリアしかない。これでは紙全体を一つの情報として見る手書きの良さは活かされない。しかしMVPenなら、画面サイズの制限を気にせずノートに書いた内容をiPhoneに記録していけるだろう。

ただ、iPhoneと組み合わせて使う場合、メモの管理にはひと工夫が必要になりそうだ。というのも、MVPenをパソコンと連携して利用する場合、専用ソフト「Note Taker」を使うことでフォルダやファイル名によるメモ管理が可能なのだが、iPhoneアプリのiPenNoteではそれができない。

せっかく書いたメモをiPhoneのカメラロールに入れっぱなしでは活用できないので、Evernoteなどタグやタイトルを付けて整理できるツールを併用するのがよいだろう。iPhoneではフリーハンドが使えないEvernoteアプリの機能を補完したいという人にもオススメだ。

ちなみにiPenNoteはiPhone用アプリのため、iPadで使う場合は互換扱いとなるが、現在同社はiPad対応版を開発中で、近いうちに公開する予定とのことだ。

紙とペンのメモをそのままデジタル化

ここからはMVPenとPCとの連携について見ていこう。MVPenは、Windows/Mac(Leopard以降)の両環境で利用できる。

メモを作成するには、PCと接続した読み取りユニットをノートに取り付け、付属ソフト「Note Taker」を起動した状態にしてデジタルペンで筆記する。これでNote Taker上にリアルタイムにメモが入力されていく。描画する線の太さや色の変更、やり直し、保存などの操作はNote Taker上で行なう。メーラーと連動して、メモをそのまま添付して送信することも可能だ。

PCとの連動例。Note Taker上ではメモの表示サイズが小さいので、ディスプレイの拡大ツールを使用した

書いたメモは付属のソフト「Note Taker」で管理する

Note Taker上ではフォルダを使ってメモを整理することができる。アナログ感覚で作成したメモが、ここでデジタルの強みを発揮する。「エクスポート」機能でJPEG画像にすれば、Evernoteなど他のツールでの活用も。それ以外にも、保存したメモへの追記、マーカーの設定などの再編集、メモの拡大/縮小といったことも可能となっている。

メモを付箋としてデスクトップに表示することも。右クリックで非表示

書き足しやマークアップなど、書いたメモの再編集も可能だ

MVPenには文字認識ソフト「My Script Notes」(Windows版)が同梱されている。インストールしておくとNote Takerと連動して、メモ内の文字をテキストデータに変換してくれる。手書き文字の認識は難しそうに思えるが、同ツールでは漢字・カナ混合文でも思った以上の精度で読み取ってくれた。変換されたテキストはそのままテキストエディタやMicrosoft Wordで開くことが可能だ。

「My Script Notes」でメモをテキスト変換。インストール時に日本語・英語を選択しよう

PCがなくても、単体で記録OK

普段はユニットとデジタルペンの組み合わせで利用し、あとからPCに取り込む、という使用スタイルも可能だ。

先述したとおり、ユニットは単体でA4サイズ50枚以上を記録できるようになっている。これをNote Takerのアップロード機能を使ってPCに取り込めばいい。ユニット接続時に自動的に取り込むようにする設定も用意されている。取り込んだあとはテーマやプロジェクトごとにフォルダを作って整理すれば、いろいろな場所に書き散らしたメモも一ヵ所で無くさず管理できる。

PC接続時にユニットから自動的にデータをアップロードすることも

手書きメモをデジタル化することで、文章だけでは伝えられない写真撮影やデザインのイメージも共有しやすい。テレビを見ている時、喫茶店でとっさに思いついたことをメモしたい時、デジタルで保存しておけば紙くずに紛れてしまうこともない。同じように紙に書いたメモでも、デジタル化すれば何倍にも活用が可能だ。

図解やイラストもメールですぐに送れる。使う場所を選ばず、チラシの裏でも紙ナフキンでもデジタルメモにできるのだ

ペンの書き味にこだわる手書き派にも

手書きメモ派には紙やペンにこだわっている人も多いだろう。MVPenなら、ノートについては判型・紙質・罫線・綴じ方など、自分の好きなものを選んで使うことができる。ではペンはどうだろうか。

実はこの専用ペン、芯だけは交換することができる。芯は「4C互換」という規格に該当し、これはゼブラ、パイロット、ラミー、パーカー、ステッドラーなど、国内外の多くのメーカーが製造している。いろいろ試せば好みに近い書き味のものを見つけることができるだろう。ただし、細字の芯では力が入りにくいため、メモ中に芯をしっかり押し込めていないケースも起こりうる。そうするとカスれた状態で読み込まれる場合があるので、ある程度太さのある芯のほうがデジタルペンに適していると思われる。

なお、ペン芯交換で本体から取り外す際、ペン先を掴んで引き出すためのエクストラクタ(キャップ頭部にある穴)に太さが合わない場合は、ラジオペンチ等の工具を使用する必要がある。

ゼブラ「HI-TECH-C SLIMS」(替芯:LHRF-20C3-B)を使用。細字・ゲルインクでは筆圧が低くなりやすいので注意

『MVPen EN301i』製品情報
製品名 MVPen EN301i
価格 11,800円
対応OS iPod/ iPhone/ iPad(iPhone3GS iOS 3.0.0以上、iPad iOS 3.2.0以上、iPod touch四世代)、Windows:Windows 2000(SP4)/ XP(SP2/3)/ Vista/ Windows7、Mac:Mac OS X Leopard以上)
サイズ MVPen(専用デジタルペン):140×14.5mm、ユニット本体(読み取り機器):76×26.4×10.2mm
読み取り方式 赤外線/超音波検知方式
解像度 100dpi

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